カテゴリ: 生活

とりあえず、背筋をピンと伸ばしてみるんだ
とりあえず、前だけ見つめて歩いてみるんだ
とりあえず、挨拶だけでも交わしてみるんだ
とりあえず、相手の目を見て話してみるんだ
とりあえず、肩の力をスッと抜いてみるんだ
とりあえず、深呼吸を何度かやってみるんだ
とりあえず、鏡の中に笑顔を写してみるんだ
とりあえず、できると心に宣言してみるんだ
とりあえず、無心を心がけてやってみるんだ
とりあえず、ノートに願いを書いてみるんだ
とりあえず、明るい未来像を描いてみるんだ
とりあえず、なりたい自分を演じてみるんだ
とりあえず、ありがとうを口にしてみるんだ
とりあえず、全てに大丈夫と思ってみるんだ
とりあえず、今日は一歩だけ進んでみるんだ

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競技を見ていると
失敗しないかとか
こけやしないかとか
余計な心配をして
心が疲れてしまう。
だから距離を置いて
この競技あの競技の
経過だけ結果だけを
見ることにしている。
そうすれば勝てば
喜ぶだけですむし
負けても悔しさは
その時だけですむ。
そうやっていつも
四年に一度の競技を
見ることにしている。

だけどそれも最初だけで
日を追っていくうちに
このハラハラドキドキに
参加しないと気持ちが
落ち着かなくなってきて
いつしかいっぱしの
解説者になっている。


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山には天狗がいるから
決して一人で行かない方がいい。
バキッと木の裂ける音がするのは
天狗がさらおうとしているのだ。

川には河童がいるから
決して一人で行かない方がいい。
その流れに見とれてしまうのは
河童が引き込もうとしているのだ。

森には狐狗狸がいるから
決して一人で行かない方がいい。
いいにおいがしてくるのは
狐狗狸が化かそうとしているのだ。

街には人間がいるから
決して一人で行かない方がいい。
時折ゴホゴホと音がするのは
人間が菌をばらまいているのだ。

夢にはヨコレンボが潜んでいるから
恋人たちは油断してはならない。
なぜか寝起きの悪い朝は
ヨコレンボが夢を乱しているのだ。
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煤けたような灰色の雲が
まだらな雨を落としている。
この狭い狭い谷間の町に
艶抜けした黒い機関車が
まるで白く見える煙を吐き
体を揺らせながら入ってくる。
行き交う人の姿は傘に隠れ
男女の見分けすらつかぬ。
その中を薄茶色の紬女が
傘もささずに歩いている。
わめきながら歩いている。

ぼわあ・・ぼわあ・・ぼわあ・・
ありし日の昭和の雄叫びが
この狭い狭い谷間の町の
かすれゆく記憶の中に
今もこだましている。
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おかあさんは猫のサークルに 
おとうさんは狸の飲みごとに
夜はだーれもおりませんです 
空しく灯がついてるだけです



お留守
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