カテゴリ: 季節


これでもか、これでもか、
これでもか、これでもか、
これでもかと雨が降る。

辺りは水煙で真っ白だ。
普段は人通りの多い昼日中、
今日は誰も歩いてない。

これでもかっ、これでもかっ、
これでもかっ、これでもかっ、
必死になって雨が降る。

水不足が深刻だと言って
危機感を煽られたのは
いつのことだったか。

いったいこんなに多量の水が、
どこに隠れていたんだろう。
誰がいつ調達したんだろう。

これでもかっ、これでもかっ、
これでもかっ、これでもかっ、
飽きもせずに雨が降る。

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うすべに色に散る花びらが
柔らかな春の風に舞う
 ひらひらひらりひらりひら
 ひらひらひらりひらりひら

黄色い日差しに染まった蝶が
戯れながら春を舞う
 ふわふわふわりふわりふわ
 ふわふわふわりふわりふわ

一つと一つが重なり合って
春満開を舞い降りる
 ひらひらひらりひらりひら
 ふわふわふわりふわりふわ


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風の姿は見えないけれど
こうやって新緑の街を眺めていると
流れているのがわかります。
のんびりのんびり流れています。
空行く鳥もゆるやかに
のんびり風に乗っています。
五月の風はのんびりと
でも着実に夏のにおいを
運んでくるものなんですよ。
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近所の小さな山裾に
野生の藤が咲いている。
毎年見ている山なのに、
藤を見るのは初めてだ。
いや、もしかしたら、
藤棚の下だけに咲く花と、
勝手に思い込んでいたせいで、
気づかなかったのかもしれないな。

しかし何と力強い花なんだ。
その藤色が充分に存在を示し、
他を完全に圧倒している。
ここは小学生の頃に
友人が野糞を垂れた場所、
まさか友人の野糞が育てた
…そんなわけないか。
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始発バスも来ない時間から、
窓の外にある公園に、ぞろぞろ
吟遊詩人たちが集まってくる。
彼らは大声を張り上げながら、
その存在を主張する。

疲れ果てた人の耳には、
季節と自然に調和した
心地よい音楽に聞こえるも、
這い出たばかりの虫たちには、
死神の雄叫びに聞こえている。

彼らの歌に興奮したのか、
花はつぼみを膨らます。
春に目覚めた樹木たちは、
彼らの声に呼吸を合わせ
新生の時を待っている。

車の音にかき消されるまで、
窓の外にある公園で、
詩人はライブを繰り返す。
彼らは大声を張り上げながら、
聴衆者たちをも刺激する。
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