カテゴリ: 季節
花と蝶
五月の風
風の姿は見えないけれど
こうやって新緑の街を眺めていると
流れているのがわかります。
のんびりのんびり流れています。
空行く鳥もゆるやかに
のんびり風に乗っています。
五月の風はのんびりと
でも着実に夏のにおいを
運んでくるものなんですよ。
藤の花
近所の小さな山裾に
野生の藤が咲いている。
毎年見ている山なのに、
藤を見るのは初めてだ。
いや、もしかしたら、
藤棚の下だけに咲く花と、
勝手に思い込んでいたせいで、
気づかなかったのかもしれないな。
しかし何と力強い花なんだ。
その藤色が充分に存在を示し、
他を完全に圧倒している。
ここは小学生の頃に
友人が野糞を垂れた場所、
まさか友人の野糞が育てた
…そんなわけないか。
野生の藤が咲いている。
毎年見ている山なのに、
藤を見るのは初めてだ。
いや、もしかしたら、
藤棚の下だけに咲く花と、
勝手に思い込んでいたせいで、
気づかなかったのかもしれないな。
しかし何と力強い花なんだ。
その藤色が充分に存在を示し、
他を完全に圧倒している。
ここは小学生の頃に
友人が野糞を垂れた場所、
まさか友人の野糞が育てた
…そんなわけないか。
朝の吟遊詩人たち
始発バスも来ない時間から、
窓の外にある公園に、ぞろぞろ
吟遊詩人たちが集まってくる。
彼らは大声を張り上げながら、
その存在を主張する。
疲れ果てた人の耳には、
季節と自然に調和した
心地よい音楽に聞こえるも、
這い出たばかりの虫たちには、
死神の雄叫びに聞こえている。
彼らの歌に興奮したのか、
花はつぼみを膨らます。
春に目覚めた樹木たちは、
彼らの声に呼吸を合わせ
新生の時を待っている。
車の音にかき消されるまで、
窓の外にある公園で、
詩人はライブを繰り返す。
彼らは大声を張り上げながら、
聴衆者たちをも刺激する。
窓の外にある公園に、ぞろぞろ
吟遊詩人たちが集まってくる。
彼らは大声を張り上げながら、
その存在を主張する。
疲れ果てた人の耳には、
季節と自然に調和した
心地よい音楽に聞こえるも、
這い出たばかりの虫たちには、
死神の雄叫びに聞こえている。
彼らの歌に興奮したのか、
花はつぼみを膨らます。
春に目覚めた樹木たちは、
彼らの声に呼吸を合わせ
新生の時を待っている。
車の音にかき消されるまで、
窓の外にある公園で、
詩人はライブを繰り返す。
彼らは大声を張り上げながら、
聴衆者たちをも刺激する。