終日雨で頭が痛くなった。
頭が痛くなることは時々あるのだが、冷房の風に当たったりのぼせたりする以外の頭痛というのは、雨の日が断然多い。
低気圧と何らかの関係があるのだろうか?
雨の日に頭が痛くなった時はいつも、何層も重なった雲が脳を圧迫しているようなイメージを持っている。
さて、どんな痛みの時にも、ぼくは鎮痛剤を飲まないようにしている。
たいがい寝たら治るものだし、薬で胃を荒らされるのも嫌だ。
親知らずを抜いた時も、医者に「これを飲んで寝れ」と言われ渡された“とんぷく”を服用しなかった。
鈍い痛みが一晩中続いたが、ずっとこれに耐えていた。
それでも、いつの間にか眠っていて、起きた頃には痛みは引いていた。
歯医者に行き、医者から「ちゃんと“とんぷく”は飲んだかね?」と聞かれ、「いえ、飲んでません」と答えたら、「あの痛みによく耐えたねえ」と感心していた。
当然今日も、鎮痛剤を飲んでいない。
まあ、いくら痛くても、頭痛ぐらいで鎮痛剤を飲むわけにはいかない。
「痛みに強い」というプライドにかかわる。
ところで、むかしからぼくは頭痛の対処法を研究している。
首筋を揉む、背骨を矯正する、頭のつぼを押さえるなどいろいろやってみたが、一番効果があった方法は肉体と心を分離する方法だ。
これは、江戸時代の禅僧白隠の内観法を応用したもので、例えば風呂などに入ってリラックスした状態で、頭痛を客観視するのだ。
別に心が痛いわけではないので、これは比較的簡単に出来る。
痛みを「痛」という字に置き換えて、「痛」を心で眺めてみるのだ。
集中してやっていくうちに、あら不思議、頭痛が消えていくのがわかる。
頭が割れるような痛みには、比較的「痛」に置き換えやすいので有効である。
ただ、鈍い痛みの時は、痛みを客観視しにくいのであまり効果がない。
今は、この鈍い痛みになった時の対処法を模索しているところである。
同じ頭痛でも、飲みすぎた時の痛みは始末に終えない。
なかなか去ろうとしないのだ。
寝ている間も頭がガンガンする。
翌朝も、痛みは治まらない。
経験上、何か食べて短い時間でもいいから寝るとか、汗を流すとかするとだいたい治るのだが、それでも治らないことがある。
そのときは思い切って、胃の中のものをすべて出してしまうことだ。
全快とまではいかないけど、かなり頭痛からは解放される。
それにしても、今日の頭痛はしつこい。
実は今日の頭痛は、模索中であるところの鈍い痛みなのだ。
ああ、そうだった!
寝れば治るんだった。
じゃあ、寝ることにします。
おやすみなさい。