「正当防衛射撃」
こんな間抜けな日本語は聞いたことがない。
あまりに解説めいた事務的な言葉である。
というより、ダサい。
それに、自分たちで編集したビデオに、わざわざこんな下手なタイトルをつけていること自体おかしい。
まさか彼らは、この言葉に酔っているのではないだろうか?
こんな間抜けなネーミングしか出来ないのなら、「射撃!」とか「応戦中」とかにしておけばいいじゃないか。
もしくは、それに見合った言葉を民間から公募しろ。
全国には公募マニアといわれる人が腐るほどいるのだから、ネーミングはそういう暇な人たちに任せて、海上保安庁は職務に専念しろ。
まったく、くだらん言葉を作りやがって、「新聞」や「経済」といった後世に残る新語を、続々と作りだした祖先に対し、恥ずかしいとは思わないのだろうか?
「田代まさし」
テレビで活躍していた頃の田代を、面白いと思った人はいるだろうか?
ギャグのセンスはヤクルトの高津以下である。
まあ、高津の場合は本職じゃないので許されるが、歌を捨てた田代は人を笑わせることを本職として選んだじゃないか。
くだらん駄洒落ばかり言いやがって、そのクラスの人間ならうちの会社にもたくさんおるわい。
と、ぼくは思っていた。
しかし、それは大きな間違いだった。
こいつほど面白い男はいなかった。
次から次に、いろんな事件を起こしてくれる。
そのつどワイドショーは、時間を割き田代の特集をやる。
某テレビ局は、その特集の中で、学者を登場させ、田代の顔の表情や行動を分析させていた。
その学者は、散々ひどいことを言っていたが、あげくに「彼は性的不能者でしょう」とまで言うしまつだった。
これには笑ってしまった。
会ったこともない人から、「性的不能者」呼ばわりされるほど面白い奴だったのか、田代は!
「しかし、ここまで来ると田代も終わりだ」
と思っていたら、意外なところで彼は蘇った。
その場所は、あの米誌「TIME」であった。
なんと「今年の人」のオンライン投票で、1位に輝いたのだ。
もちろん日本人の組織票だったらしいが、あのビンラディンに大差をつけての、堂々の1位だったらしい。
こういったことも、田代の面白さがさせる業であろう。
「もっと田代の面白い余罪を探してくれんかなあ」と思うしだいである。
「サッチー逮捕」
ワイドショーでサッチーの特集をやるたびに、いつも気になる人が出てくる。
フルネームは忘れたが、元南海ホークスマネージャーのS氏である。
以前、「サッチーVSミッチー」の時に、突然この人が出てきて、「克ちゃん、目を覚ませ」とか「克ちゃん、帰って来い」などと言って泣いていたのが不思議でならなかった。
野村前監督の前妻正子さんのことも、涙ながらに語っていたが、「結局この人は、正子さんのことが好きじゃなかったのか?」とぼくは思いながら見ていた。
今回「サッチー逮捕」の時も、S氏は登場していた。
あの頃よりは少し老けたように感じたが、杉浦節は健在であった。
しかも、まだ泣いていた。
この間、南海時代の野村前監督とS氏の2ショットの写真を、テレビで紹介していたが、ただの男二人の写真には見えなかった。
何か、ちがった世界があるように見えたのだ。
それが愛情だったのか、嫉妬だったのかはわからないが。