頑張る40代!

いろんなことに悩む暇があったら、さっさとネタにしてしまおう!

ワイドショー

ワイドショーでは、もはやNGO排除問題は過去のものとなり、武部農水相の進退問題や小泉VS真紀子を展開している。
結局、NGO問題で一番悪いのは誰だったのか?
その真相の究明はしないままである。

よく事件で、「誰が一番利益を得たか?」というところから、犯人を割りだしていく方法がある。
では、今回の問題では、誰が一番利益を得たのか?
真紀子や野上はともに更迭されている。
鈴木宗男か?
いや、彼も党対外経済協力特別委員長を辞任しているし、国民の怒りを一身に浴びわけだから、利益を得たとは考えにくい。
今回の騒動で、支持率ががた落ちになった小泉首相でもない。

では、いったい誰が一番利益を得たのか?
その人物や団体は水面下のままなのか?というと、そうでもない。
口にこそださないが、「私たちが一番おいしい」と、最初から言っているところがある。
それは、面白がってこの問題を取り上げ、視聴率を稼いだ「ワイドショー」である。
「NGO=被害者・真紀子=いい人・外務省=悪人・宗男=極悪人」、このイメージを作ったのは、他ならぬ「ワイドショー」である。
国民の真紀子びいきも、彼女の言動を好意的に取り上げたワイドショーが作ったものである。
今回の問題で、NGOは本当に被害者だったのか?
真紀子は本当にいい人なんだろうか?
外務省は本当に伏魔殿なんだろうか?
鈴木宗男が圧力をかけたというが、それは本当に悪いことなのか?
こういうことを追求するのが、本当の意味でのワイドショーではないだろうか。
自分たちの作ったイメージに固持するあまり、本来の公平さをなくしてしまったのではないか。

「番組で世論調査を行ったところ・・・」とよく言うが、いったいどこの誰を調査したのか?
果たしてその人たちの声というのは、信用できるものだろうか?
街角インタビューをよくやっているが、この問題については、実際のところはよくわからないのだから、常識を持った人なら「わからない」と答えるはずだ。
しかし、ワイドショーは「真紀子=いい人」観でインタビューをやっているものだから、どうしても「真紀子さん、かわいそう」的な意見を持った人を追求することになる。
そして、とりあえずは少数の反対意見をまじえながらも、ワイドショーの優等生、つまりワイドショーが作ったイメージ通りの答を出す人の意見を多く取り上げる結果になるのだ。

そこから、悪循環が始まる。
「ワイドショーで言うのだから正しい」と、それを自分の意見にしてしまう思慮のない人がでてくる。
詩人の岡本おさみさんが言うところの「見出し人間」である。
しかし、そういう人もワイドショー側から見れば、立派な「優等生」なのである。
優等生は、職場で、家庭で、電車の中で、コンビニで、トイレで、その他あらゆるところで「ワイドショー」を展開する。
それを鵜呑みにした人が現れ、また同じことを繰り返す。
この結果、「ワイドショー」は国民の総意となる。

つまり、今回の問題は、ワイドショーがワイドショー優等生に意見を出させ、それを見たワイドショー優等生に吹聴させ、それをワイドショーが国民の総意のように報道し、その報道を鵜呑みにしたワイドショー内閣が決断し、引き起こしたワイドショー的茶番劇である。
どうやら犯人は見えてきたようである。