頑張る40代!

いろんなことに悩む暇があったら、さっさとネタにしてしまおう!

しんたの日常会話

◆ 序
昼間、ある取引先の人がやってきた。
何日か前に、仕入伝票の件でトラぶっていたのだが、今日はその訂正にやって来たとのこと。
それにしても、前の担当者はよく来ていたのに、この担当者はまったく顔を見せない。
何と、今年初めての登場である。

◆ とりあえず皮肉を言うしんた
取引先 「どうも、ご無沙汰しています」
しんた 「お、明けましておめでとう」
取 「え?」
し 「だって、今年初めてやろ」
取 「は、はぃ・・・」

◆ 一応月並みなことを言うしんた
し 「忙しいと?」
取 「ええ、人員が削減になって、今ぼくが担当している店舗は128軒なんです。それで、あまり顔を見せられなくなって・・。ホント、どうかしてほしいんですけど」
し 「ふーん、128軒か。それは大変やねえ」
取 「はい」

◆ 彼の異変に気づき、それを口にするしんた
し 「それはそうと、あんた酒飲み?」
取 「酒は普通だと思うんですが」
し 「いや、酒飲みやろ」
取 「どうしてですか?」
し 「前に比べると、色が黒くなったよ。それ酒焼けやろ」
取 「ああ、これですか。これは釣り焼けですよ。それに、ぼくは肝臓は強いほうですから」
し 「ふーん、担当が増えたけ、ストレスが溜まって、飲みよるんかと思った」

◆ 健康診断の話をしだした彼に、うそをつきまくるしんた
取 「そういえば、ぼくも今年からバリウム飲まなきゃならないんですよ。いよいよ35歳ですからねえ」
し 「そうなんね。でも、甘いねえ。バリウムだけやないよ」
取 「え?」
し 「検便があるんよ」
取 「そ、そうなんですか!?」
し 「うん。親指くらいの大きさの便を取って、マッチ箱に入れて提出せないけん」
取 「えっ、本当ですか?!」
し 「うん。でも、他のは我慢できるけどねえ。いい歳して検便というのもねえ」
取 「検便で、何を調べるんですか?」
し 「ギョウチュウに決まっとるやん」
取 「ギョウチュウですか?」
し 「うん」
取 「うそでしょう。小学生でもあるまいし」
し 「いや、それで成人病がわかるらしいんよ」
取 「そうなんですか」
し 「うん。癌とかも」
取 「しかし、検便とは・・・」
し 「説明書がついとって、『割り箸で、親指大の便を取りましょう』と書いてあるもんね」
取 「いやだなあ」
し 「そうやろ」
取 「本当にそれで癌がわかるんですかねえ」
し 「わかるみたいよ」

◆ 胃癌になった人の話を聞いて、少し不安になるしんた
取 「そういえば、うちの会社に、胃癌の手術をした人がいるんです。4年ほど前のことですけど。その人焼酎が好きで、毎晩飲んでたみたいですよ」
し 「焼酎は体にいいんやけどねえ。その人、深酒しよったんやないんね」
取 「いや、普通でしたよ。いっしょに飲みに行った時は、あまり飲んでるふうではなかったけど」
し 「ふーん」

◆ 勝手なことを言いまくるしんた
取 「でも、早期発見したのがよかったようで、今はピンピンしていますよ」
し 「じゃあ、その人は癌じゃなかったんやろう」
取 「さあ、本人は胃潰瘍と思っていたみたいですけど」
し 「だいたい、医者ほど当てにならんもんはない。ちょっと引っかかることがあると、すぐに癌と判断するらしいけね。
知り合いに癌の手術を受けた人がおるんやけど、もう15年くらい経つのにピンピンしとるもんね。医者は完治したと言いよるらしいけど、本当は癌じゃなかったんやろうという、もっぱらの噂なんよ」
取 「へーえ」
し 「もし癌になっとっても、医者にかからんでほっといたほうが、いいと思うんやけど。癌はあくまでも一過性のものやけね。医者がたまたま見つけて、鬼の首を取ったように大騒ぎしよるだけやん。
癌なんか自然治癒力で治るもんやけね。
手術して、抵抗力のないところに放射能を当てる。あれじゃあ、治るもんも治らん。腹が痛けりゃ、手で押さえときゃいいんたい!」
取 「そうですよねえ。腹が痛い時、手で押さえていたら治りますからね。
知り合いに、医者にかからずに、胃潰瘍を根性で治した人がいるんですよ。その人も自然治癒力と言っていました」
し 「そうやろ。医学なんか信じたらいけんとよ。虫歯だって、もしかしたら治るかもしれんのやけ。歯医者の言うことを真に受けて、いらんこと歯を磨くけ治らんとたい」

◆ 意外と単純な取引先男
取 「しかし、ストレス溜まりますよ。福岡営業所管轄で128店舗も担当持ってるの、ぼくだけなんですよ。
おまけに、年間の予算が5億円なんですよ。福岡市内を担当している人は2億円くらいなのに」
し 「5億円?!、すごいやん。ちょっとした会社の資本金並みやん。ひょっとしたら、国家予算額がこのくらいの国もあるかもしれん。」
取 「えっ、国家予算ですか。それはないですよ」
し 「いや、そう考えて仕事したほうが面白いやろ。一族郎党に『おれは、ある国の国家予算並みの仕事をしてます』、と言うて威張れるやん」
取 「あ、そうですねえ」
し 「そうやろ。あんたは大物たい」
取 「そうか、国家予算か。そうですよねえ」

◆ 最後に再び皮肉を言うしんた
・・・・
取 「それじゃあ、失礼します」
し 「うん、頑張ってね。ヨッ、大物!」
取 「へへへ」
し 「よいお年を」