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しろげしんたが選ぶ、決定日本のベスト20 前編

昨日のテレビ朝日の番組で、『決定日本のベスト100』という番組をやっていたが、何を基準に選んだのだろう?
時代を問わない内容だったのに、最近のヒット曲のオンパレードだった。
ちなみに、1位がサザンオールスターズ(TSUNAMI)で、2位が浜崎あゆみの歌だった。
同じサザンの歌でも、『いとしのエリー』はずっと下位にいたのだ。
これはおかしい。
こんなことがまかり通るなら、ぼくが選んだベストだってまかり通るはずだ。
ということで、今日と明日は、「しろげしんたが選ぶ、決定日本のベスト20」をお送りします。


第20位
『星屑の町』三橋美智也
何年か前に、胃薬のCMで加川良がカバーして歌っていた。
しかし、三橋美智也のほうが味があっていい。
たしか、昭和36年に発表された歌だと思うが、この曲を聴くと、何となくその時代を感じる。
郷愁の昭和30年代の名曲である。

第19位
『終着駅』奥村チヨ
この歌が流行ったのは、ぼくが中学2年(昭和46年)の時だった。
初めて坊主頭にした頃に流行っていたので、思い出も深い。
同時期にヒットした歌に、朱理エイコの『北国行き』があったが、ぼくはどちらかというと、『終着駅』のほうがメロディ的に好きである。

第18位
『蘇州夜曲』李香蘭
言わずと知れた、服部良一さんの名曲である。
ぼくはこの歌を、子守唄代わりに聴いて育った。
後にASKAがいやらしく歌っているが、李香蘭の素朴な歌声にはかなわない。

第17位
『星の流れに』菊池 章子
最近亡くなった、菊池 章子さんの歌った名曲である。
スナックに8トラックのカラオケが置かれていた頃、メニューにあったのは、ムード歌謡と演歌ばかりだった。
そういう時代にぼくに歌える歌といえば限りがあった。
この歌もその数少ない歌の一つである。
ぼくはこの歌を聴くと、どぎつい化粧と真っ赤なワンピースのイメージを思い浮かべるのだが、それはなぜだろうか。
これも前世の思い出かなあ。

第16位
『砂に消えた涙』弘田三枝子
これを日本の歌にするかどうか、大いに悩んだ。
元歌はミーナというイタリア人が歌っているのだから、立派な洋楽である。
しかし、それを言ったらきりがない。
ちょっとこの歌について調べていたら、弘田三枝子バージョンは1964年に出ている。
ぼくが小学1年の時である。
その年、『東京五輪音頭』の他にどんな歌が流行っていたのか、ぼくの中では不明だったのだが、そうか、『砂に消えた涙』が流行っていたのか。
ぼくの時代の空白は、こうやって埋められていく。

第15位
『生きがい』由紀さおり
この歌が出る前に、由紀さおりには『手紙』という大ヒット曲があった。
しかし、ぼくはあえてこの歌を推す。
歌詞にはかなり悲しい、というより狂ったものがあるが、曲調はぼくの好きなものである。
この歌は、ぼくが小学6年の頃に流行ったとばかり思っていたが、調べてみると、中学1年の時に流行っている。
これも記憶の曖昧さがなせる業なのだろう。
ぼくはこの歌をカラオケで歌ってみたいと思っているのだが、セリフがあるからいつも躊躇してしまう。

第14位
亜麻色の髪の乙女ヴィレッジ・シンガーズ
この歌の話は一度したことがある。
最近、島谷ひとみがプロモーションビデオでこの歌を歌っているのを見たが、この歌は威張って歌う歌ではない。
それに、フリをつけて歌う歌ではない。
淡々と歌えばいいのに。
ちょっとイメージが狂った。

第13位
『寒い国から来た手紙』泉谷しげる
ここでようやく青春時代の歌が入った。
ぼくはこの歌を、リアルタイムに好きになったのではない。
友だちがカラオケで歌っていたのを聴いて、初めて好きになった歌である。
最近こんな曲はないなあ。

第12位
『春よ、来い』松任谷由実
ユーミンは、このほかにも好きな歌が何曲かあるが、この曲はまさに時代を超えた名曲だろう。
この歌が、橋田壽賀子を主人公にしたドラマのテーマ曲だったというのが、今でも悔しい。

第11位
なごり雪』イルカ
これも名曲である。
この歌を聴くと、東京生活の最終章を思い出す。
ぼくがこちらに帰ってくる前の日だった。
その日一番仲のよかった友だちと新宿でパチンコをした。
その後駅で別れたのだが、その別れの間際に、彼が「しんたさん、本当に長い間お世話になりました」と普段とまったく違う口調で言った。
これを聞いて、ぼくは「ああ、東京が終わった」と思ったものだった。
この曲を聴くと、今でも彼のその言葉がよみがえる。
名曲というのは、いつも聴く人に思い出を与えるものである。