『今日も君を想い出にする』
今日一日が情けなくて
ぼくは何気なく君を見る
君はかすかに笑みを浮かべ
小さくうなずいて席を立つ
ぼくはやっぱり君が好きで
二度と離れて暮らすなんて
とても出来ないことなんだと
君をまた今日の想い出にする
途切れた愛の日々を
ひとつひとつ想い出しては
胸の痛くなるような、そんな一日
ぼくがこうして上を向いて
いけるのも君がいるからのこと
君を愛する、だからぼくがいる
今日も君を想い出にする
昨日、会社から家に帰って、しばらくパソコンで花札をやっていたのだが、こういうのは2回もやると飽きてしまう。
さて何をしようかと辺りを見回すと、部屋の隅の方にギターが寂しく立っている。
先月、2年ぶりに弾いてみたのだが、握力がなくなっているのか、コードを押さえても満足に音が出なかった。
そこで往時を取り戻そうと、1週間ほど練習してみた。
指先が堅くなり、かなりいい雰囲気になってきた。
ところが、仕事中に左手の人差し指を突き指してしまい、その痛みのせいで、うまく弦を押さえられなくなったのだ。
それからまた弾かなくなっていた。
ふと、もう弾けるんじゃないかと思い、指を触ってみると、まだ若干の痛みは残っているが、ギターを押さえられないほどではない。
そこで、何週間かぶりにギターを手に取ってみた。
何とか弾けそうだ。
そこで、ギターを弾いて、暇つぶしをすることにした。
しばらくギターを弾いていたのだが、そこで思い出したことがあった。
この間ネットで、レコーディング用の機械を買ったということである。
それが届いてから2週間以上たつのだが、一度も使ったことがない。
「じゃあ、これで遊んでみるか」と、ギター片手に試し録りを始めた。
録音は快調とは言えなかった。
長い間、真剣にギターを弾いてなかったため、リズム感がなくなっている。
また、久しぶりにオリジナルを歌うものだから、歌詞を忘れ、節回しを忘れと、もうさんざんなものだった。
そういう中で、一つだけ満足に歌えた歌があった。
それが冒頭の『今日も君を想い出にする』だった。
この歌を作ったのは26,7歳の頃である。
25歳の時、高校時代からずっと好きだった人の結婚を知って、しばらくの間落ち込んでいた時期がある。
先月この日記に『月夜待』のことを書いたが、ちょうどその歌を作った時期である。
あの歌の歌詞にあるとおり、やけ酒ばかり飲んでいた。
この『今日も君を想い出にする』は、それから立ち直った時期に書いたものだ。
この歌詞にある『君』という人が、現実にいたわけではなかった。
そこにあるのは、こういう人と生活がしたい、というような一つの憧れである。
さて、この歌を録音してから、「歌のおにいさん」に上げてみることにした。
HP用に調整してないから、少し重たくなっているが、興味のある方は聴いてみて下さい。