数日前から、アルバイト(タマコ)とバトルを繰り返している。
事の発端は、ぼくが「お前、高校どこやったん?」と、聞いたことに始まる。
彼女は「O女子高です」と答えた。
「ああ、O女か。うちの近くやのう」
「え、しんたさんって、あんな所から来ているんですか?」
「あんな所っちゃなんか?」
「田舎じゃないですか」
「お前、自分がどこに住んでいて、うちを田舎だと言うんか?」
「私は都会ですよ。T駅の近くだから」
「T駅ぃ? あそこのどこが都会なんか?」
「だって、サティは歩いてすぐだし、うちのマンションの横なんかパチンコ屋があるんですよ」
「お前ねえ、サティとかパチンコ屋が近くにあったら都会なんか?」
「だって、ネオンがギラギラしてるもん」
「うちの近くだって、大きなパチンコ屋が3軒あるし、夜はネオンギラギラしとるぞ」
「いや、うちは都会だから、輝きが違うんですよ」
「それは、周りが暗いけたい」
「そんなことないですよぉ」
「うちは近くにデパートがあるんやけど、お前んとこ近くにデパートはあるんか?」
「ありますよ」
「ほう、どこにあるんか?」
「うちの前にあります!」
「聞いたことないのう」
「あるじゃないですか、ベスト電器が!」
「アホか!ベスト電器のどこがデパートなんか!?」
「え、違うんですか?」
「大いに違う」
「でも、うちは都会ですよ。だって、駅まで歩いて行けるもん」
「悪いけど、うちだって歩いて行けるんぞ。それに、駅が近いからと言って都会だとは言わんぞ」
「じゃあ、何と言うんですか?」
「交通の便がいい、と言う」
「とにかく、うちは都会なんです!」
「だから、どこが都会なんか?」
こうやって、バトルは延々と続き、ぼくたちはいまだに闘っている。