頑張る40代!

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昨日までの生きざま(上)

  <A href= "http://players.music-eclub.com/players/Song_detail.php3?song_id=30907">『昨日までの生きざま』</A>

 夜は明けて、日は昇り、雲は隠す
 鳥は鳴き、風は吹き、今日でお別れ
 また街は揺れる、いつものように

 人は声もかけず、忘れたふり
 空は泣き、ぼくは泣き、涙は尽き
 くたびれた靴が、この街の想い出

 この道は、いつもの道、歩き慣れた
 傘もなく、びしょぬれの荷は重く
 水たまりを濁す、別れの足跡

 夢は消え、バスは来て、足は重く
 ぼくはただ、窓にもたれ、ため息つく
 昨日までの甘い、生きざまは終わる


エッセイ『長い浪人時代(孤独と焦燥編)』のテーマソングと言ってもいい歌だ。
これを作ったのは、1977年4月だった。
その頃のことは、エッセイのほうに詳しく書いてあるので、ここには書かないが、その孤独と焦燥が始まった頃と、この『昨日までの生きざま』を作った時期がちょうど重なっているのだ。
そこからぼくは、地獄へ落ちてしまう。

高校1年の時、ぼくに大変よくしてくれた先輩が、自殺するという事件があった。
その事件は新聞でも結構大きく取り上げられた。
見出しには「文学青年自殺」と書いてあり、記事には「出来ることなら、あの人たちの中に飛び込みたい」というような詩篇が紹介してあった。

1977年のぼくは、まさにそういう心境だった。
あの中に飛び込みたいのだが、容易に飛び込むことが出来ない。
その壁になっていたもの、それは社会に対する恐れであった。
その原因となったのは、社会に対する甘えにあった。
それまでが順調すぎたのだ。
それゆえに、つまずいた時のショックは大きかった。
「こんなはずはない」
この言葉を何度吐いただろうか。
もがけばもがくほど、深みにはまってしまう。

その結果、ぼくは外に出るのが怖くなり、2ヶ月間の引きこもり生活に陥ってしまう。
しかし、家にいても何ら克服の糸口が見つからなかった。
克服するために、何が必要だということがわからなかったのだ。
いや、そういうことを考える余裕がないほど、大きなダメージを受けていたのだ。