頑張る40代!

いろんなことに悩む暇があったら、さっさとネタにしてしまおう!

用がある時、いつもそこには人がいる

【その1】
例えば、ある商品が入荷してきたとする。
さっそく出そうと思って、そこに商品を持って行ったところ、なぜか人が立っている。
おかげで、出すことが出来ずに、商品を持ったまま、その周りをウロウロしている。
いつもこうである。

例えば、本屋に行ったとする
そこで本を探していると、隣の棚にいい本がある。
ところが、なぜかそこに人が立っていて取れない。
いつもこうである。

例えば、キャッシュディスペンサー。
店には2つの銀行のキャッシュディスペンサーが置いてある。
給料日はそこでお金を下ろしているのだが、他の会社の給料日もその日のため、いつも長蛇の列が出来ている。
そこで、空いた時に行こうと思って、いつも売場からキャッシュディスペンサーのほうを見ている。
幸い、誰も並んでいない。
「今だ!」と思い、急いでそこに行く。
と、どこから現れたのか、もう人が立っている。
いつもこうである。
万事がこうである。
そう、ぼくはこういう運の持ち主なのである。

【その2】
今日、夕方少し暇になったので、薬局に行って、薬剤師のH先生と話をしていた。
先日も話したとおり、H先生は、ぼくの高校の先輩である。
高校の話から発展して、地元出身の有名人の話になった。
「そういえば、何年か前に、北九州が舞台になったNHKドラマがあったねえ」
「何年か前にあったNHKドラマ…?ああ、村田喜代子原作のやつですか」
「そうそう。で、その時の女優、誰やったかねえ?」
栗原小巻でしょ」
「ああ、そうか。栗原小巻か。さっきパートさんとその話になってねえ。その女優の名前が出て来んやったんよ」
「そうなんですか」
「で、栗原小巻は、こっちの出身らしいね」
「そうやったですかねえ。お父さんは、ぼくの小学校の先輩だと聞いてますけど、娘もそうやったんですか?」
「そうよ。小さい頃こっちで育ったらしいよ」
「へえー」
「女優と言えば、黒崎出身の女優がおったねえ」
「ああ、いましたねえ。えーっと、誰やったか。顔はわかるんですけど。えーっと…」
そこにパートさんが戻ってきた。
先生がそのパートさんに「黒崎出身の女優、誰やったかねえ?」と言うと、パートさんは「またその話ですか?」と苦笑いした。
その後、三人で、その女優の名前を思い出そうとしたが、なかなか出てこない。
結局、名前が思い浮かばないままになってしまった。

こういう時、ぼくはムキになって思い出そうとする癖がある。
売場に戻ってから、しばらくそのことを考えていた。
『ああ、確か、下の名前は、みどりやった』
しかし、姓が出てこない。
ここで悪戦苦闘すること30分、ようやくその答えが落ちてきた。
「ああ、そうか。萩尾やった。萩尾みどりやった」
さっそく、喜び勇んで、薬局に報告に行った。
ところが、そこに人がいた。
どうも話が長引いているようだ。
しかたがないので、ぼくは売場に戻った。
そしてそのまま時間は過ぎていった。
結局、今日は報告出来ずに終わったのだった。
いつもこうである。