そのため、毎日毎日サイレンの音が聞こえてくる。
救急車のサイレンは一時間に1回以上、消防車やパトカーのサイレンは一日に1回以上である。
昼間家にいる時は他の車の音の影響でそこまではないのだが、夜はうるさい。
ここに越してきた当初は、そのうるささで眠れなかったくらいだ。
まあ、実家も同じ町内にあるので、同じようにサイレンの音はするのだが、幹線道路よりも少し奥まったところにあるので、眠れないといったうるささではなかった。
しかし、今住んでいるところは窓の下が幹線道路である。
例えば救急車の音なら、実家は「ピーポー、ピーポー」と聞こえるのだが、今の家では「ビーボー、ビーボー」と濁って聞こえる。
スピーカーの割れるような音と言ったほうがいいだろうか。
それだけ大音響だということだ。
さて、眠れないほど大きな音だったサイレンであるが、時を経るにつれ、だんだん慣れてきた。
慣れてくると余裕が出てくるもので、「この救急車はどこに行くんだろう?」とか「どこが火事なんだろう?」とか「あ、ネズミ取りやってる」などと考えるようになった。
その中でも、消防車の出動は気になる。
そこで、どこが火事なのだろうか調べる方法はないだろうか、と思うようになった。
そういう折、母からいいことを教えてもらった。
ある日、実家に行っていると、遠くから消防車の音が聞こえた。
「あ、火事」とぼくが言うと、母は「ちょっと待って、調べてみるけ」と言う。
「何を調べると?」
「火事の場所」
「そんなのがわかるんね?」
「うん」
そう言って、母は電話をかけた。
そして「ああ、○○町やねえ」と得意そうに言った。
母が電話をかけた先は北九州市消防局だった。
市政だよりに載っていたらしく、そこに電話すると、テープ案内で災害情報を教えてくれるのだそうだ。
さっそくぼくは、その電話番号を教わり、活用することにした。
サイレンが聞こえると、まず電話して火災場所を確認する。
もしそこが近場の場合は、火が見えないか窓から眺めてみる。
さらに近くの場合は、とりあえず行ってみる。
その電話で得た火災情報の中で、一番近かったのは家から50メートルほど離れた場所の火事だった。
その時は家にいたのだが、全然気づかなかった。
サイレンの音がしたので、例のごとく電話をしてみると、何と現場はうちのそばである。
さっそく窓から見てみたのだが、そこはちょうどカーブになっていて見えにくい。
ということで、スリッパを履いたまま、そこまですっ飛んでいった。
しかし、ぼやだった。
しばらくそうやって電話で火災情報の確認をやっていたのだが、そのうち電話するのが面倒になってきた。
そういう時に、知人がいい情報を教えてくれた。
何でも、北九州市消防局のサイトにメールアドレスを登録すると、災害情報をメールで送ってくれるのだそうだ。
これはいいことを聞いたと思ったぼくは、さっそくそのサイトでメールアドレスを三つ登録した。
一つはパソコン用で、一つは携帯用、もう一つは嫁ブーの携帯用でである。
で、そのメールがどういうものかというと、こんな感じである。
もらって安心
災害情報
2005年07月10日07時19分頃
八幡西区折尾4丁目18番付近で
救急活動に消防車が出動しました
こういうメールが、その都度届くわけだ。
最初は市全体の情報を取るようにしていたのだが、あまりに量が多いので、自分の住んでいる区だけに限定した。
それでも日に5件以上のメールが届く。
この件数が多いのかどうかはわからない。
が、月になおすと150件以上になるわけだから、おそらく少ない方ではないだろう。
市民としては、もっとこの件数を減らす努力をしなければならない。
とはいえ、不埒なぼくとしては、メールの件数が減るとちょっと寂しい。