頑張る40代!

いろんなことに悩む暇があったら、さっさとネタにしてしまおう!

オナカ君とヒロミちゃん

ぼくが昼食をとっている時だった。

突然携帯が鳴ったので、誰からだろうと着信を見てみると、何と会社からだった。

『わざわざ携帯に電話しなくても、店内放送で呼び出せばよさそうなものだ』と思いながら出てみると、「もしもーし」と聞き慣れた男の声が聞こえた。

この声は、友人のオナカ君ではないか。

「どうしたんか?」

「いや、ちょっと寄ったもんで」

「そうか。じゃあ、もうちょっとして戻る」

そう言って、残った食事を食べてから売場に戻った。



明日同級生と飲み会をやるのだが、オナカ君はその打ち合わせに来たのだ。

「結局、4人しか集まらんかった」

「えっ、たった4人か?」

「しかたないのう。急に決まった話やけ」

「そうやのう」

実は、先週オナカ君から電話があった時に、ぼくが「久しぶりにみんなで飲みたい」と言ったことで、急きょ決まった飲み会だったのだ。

そのため、みな調整がつかなかったのだろう。



その後、二人で他愛のない話をしていたが、オナカ君は何を思ったか、突然携帯電話を取り出した。

「おい、ついに買ったぞ」

「えっ?」

FOMA

「おお、そうか。ようやく買ったんか。で、いくらやった?」

「タダ」

「えーっ、何でタダなんか?」

「おまえはタダじゃなかったんか?」

「2万円以上したぞ」

「そうか。ま、おれの場合新規やけの」

「それにしても、タダはないやろ」

そう言いながら、ぼくはオナカ君のFOMAを取り上げた。

そして、そのFOMAでオナカ君の写真を撮ったり、ぼくの携帯に入っているレイザーラモンHGの素顔の写真を送ったりして遊んでいたのだが、ふとあることを思い出し、ぼくの携帯に保存してある、ある女性の写真をオナカ君に見せた。



「おっ、きれいやん」

「そうやろ」

「うん。彼女か?」

「そんなわけないやろ」

「誰か?」

「おまえ、おれの日記読みよったのう」

「うん」

「じゃあ、爪楊枝のヒロミちゃん知っとるやろ」

「おう…。えっ、これがあのヒロミちゃんか?」

「そう」

オナカ君は、しばらく黙り込んでいた。

ぼくが「どうしたんか?」と聞くと、「いや、日記から受けるイメージとこの写真は、かなりかけ離れとるけ」と言う。

「ああ、そうやろ。ヒロミは顔と言動のギャップが面白いんよ」



ということで、オナカ君は、しばらくヒロミの写真を見ていた。

その写真、ここでお見せできないのが残念である。