同級会の前日にヒロミの写真を見たオナカ君は、完全にヒロミちゃんファンになったようである。
同級会で飲んでいる時にオナカ君の横に座ったぼくは、「おいオナカ、何なら、今度ヒロミが家に遊びに来た時、晩飯はどうせ外で食うやろうけ、その時おまえも呼んでやろうか?」と言った。
するとオナカ君は、「そうやのう。一度お目にかかりたいのう」と答えた。
「じゃあ、呼んでやる。場所はここでいいか?」
「どこでもいい」
「わかった。その代わり、灰皿だけはたくさん用意しとけよ」
「えっ、灰皿? 何でか?」
「ヒロミの使った爪楊枝を入れないけんけ」
「そんなに使うんか?」
「生半可な量じゃないぞ。おそらく、灰皿が爪楊枝でいっぱいになるやろう」
「そうか…」
この会話のあとオナカ君はしばらく黙っていた。
爪楊枝の件で、オナカ君は引いたのかと思ったぼくは、「どうするんか?」と聞いてみた。
オナカ君は、「でも、お目にかかりたい」と答えた。
ということなので、ヒロミちゃん、次に家に遊びに来た時はオナカ君も呼びますので、相手してやってください。