結局また何もしないまま、午後の仕事が始まる。
午後になると店回りをしなければならない。
一つの店に荷を降ろすと、すぐまた次の店に行くことになる。
そのため、仕事中にいくら便意を催しても、トイレをする暇がないのだ。
いや、出来ないことはないのだが、ぼくは長便だから、もし途中でトイレに行くとなると、仕事がかなり遅れてしまう。
そこで、職場に帰ってからしようということになる。
ところが、職場に帰った頃にはすでに便意は去っているのだ。
そうこうするうちに仕事が終わり、「家に帰ってから落ちついてしよう」ということになる。
ということで帰宅するのだが、帰宅後はまったく便意を催さない。
というより、家に帰るとギターやパソコンのことで頭がいっぱいになり、まったくトイレのことを忘れているのだ。
ようやく便意を催すのは、寝る前である。
ところが、ぼくの体は、昔から寝る前には出ないようになっているらしく、いくら粘っても出てくるのはガスばかり。
しかも眠気が増してくる。
その眠気の中で、「まあ、いいか。朝すればいいや」などと呑気なことを考えている。
ということで、翌日にすべてを託すわけだが、翌日はまた同じようなことの繰り返しである。
毎日そういうことの繰り返しなら、かなり体調が悪くなっていると思われるだろうが、そうではない。
今の職場は休みが多く、隔週ではあるが週休を3日取っている。
その休みの日に、一気に出てしまうのだ。
それで体調のほうは何とかなっているが、気持ちがどうも落ち着かないのだ。
この悪循環をどうにかして解消しないと、本当に病気になってしまう。
ということで、先週まで便意を催さない時にはトイレに行かないこともあったが、今は朝7時に必ずトイレに行くようにしている。
そこで出ようが出まいが関係ない。
とにかく座る。
そして体を慣らす。
そうすれば、何とかなるだろう。
しかし、ここで問題がないわけではない。
実は2ヶ月か後、おそらく体が慣れただろう頃に、今の職場が閉鎖になるというのだ。
ということは、また転勤である。
そうなると、再びトイレとの格闘を始めなければならない。
仕事のほうも蚊帳の外に置かれた状態だし、早く何とかしないとなあ…。