最近、暇になると、いつも近くの貯水池に行っている。
そこで何をしているのかというと、昼寝である。
昼寝と言っても、外で寝ているわけではない。
車の中で寝るのだ。
最初の頃はエンジンをかけ、エアコンを効かせて寝ていたのだが、その場所が比較的涼しい場所だということを知ってからは、エンジンを切り、窓を全開して寝ている。
窓を開けていると、自ずと入ってくるものがある。
それは野鳥の声である。
その貯水池の周りは森になっているため、いろいろな野鳥の声を聞くことが出来るのだ。
とは言うものの、ぼくが知っている鳥の声というのは、ウグイスやホトトギスや山鳩くらいである。
他にもいろいろ鳴いているようだが、何の鳥なのかはわからない。
さて、そういった野鳥の中で、人一倍(?)声を張り上げているのが、ウグイスである。
『ホー、ホケキョ、ケキョ、ケキョ、ケキョ、ケキョ、ケキョ…』
「盛りでもついているのだろうか?」と思うぐらい声がでかい。
しかも、「よく息が続くなあ」と感心するほどの、「ケキョ」のリフレインである。
「鳴いて血を 吐くホトトギス」と言われているが、ここではホトトギスよりも、ウグイスの声のほうにそれを感じる。
彼らののどは尋常じゃない。
人間があんなに大きな声を、毎日張り上げていたとしたら、いつかのどにポリープが出来るだろう。
そのウグイスだが、その鳴き方が個々で違っている。
もちろん「ホーホケキョ、ケキョ、ケキョ…」という歌詞(?)はいっしょなのだが、曲(?)が微妙に違うのだ。
「ケキョ」を尻上がりに上げていくヤツもいれば、高低をつけて鳴くヤツもいる。
あの表現の違いは、一体何を意味しているのだろう?
生まれつきのものなのだろうか。
それとも人間と同じく、メスの気を引くために、意識してやっているのだろうか。
もし意識してやっているとすれば、彼らは生まれついてのシンガーソングライターということになる。
もしいい曲(?)があったら、パクってやることにしよう。
いや、待てよ。
そういえば、そういう話をマンガ(『ゲゲゲの鬼太郎』だったと思う)で見たことがある。
相手はウグイスではなく妖怪だったが。
あるバンドが、妖怪が歌っていた曲をパクってヒットさせた。
それを知った妖怪が、「歌を返せ」と言ってそのバンドを襲う内容だった。
うーん。
もし、ウグイスの曲(?)をパクったりしたら、ぼくはウグイスに襲われるかもしれないなあ…。
やっぱり、パクりはやめておこう。